こんな疑問にお答えします。
この記事で紹介する内容を実践すれば原価率の改善ができますよ。
ぼくは飲食店の店長をしていたときにこの記事の内容を実践して原価率の改善をして、会社内で原価の改善について発表したことがあります。
この記事の信頼性
この記事を書いているぼくは飲食店の経験が15年あります。
これまでのぼくの経験を交えて解説します。
この記事の内容
- 飲食店がドリンクを扱うメリット6選
- 飲食店のドリンクの原価率ってどれくらい?
- 飲食店のフードとドリンクの割合ってどれくらい?
この記事では飲食店のドリンクの原価率について解説します。
ドリンクは原価率が低いので利益率が高いです。フードと上手く組み合わせてお客さんに注文を促しましょう。
原価率の改善策もご紹介します。
原価が改善できてお店の利益が伸びますね。
この記事は3分で読むことができます。
飲食店がドリンクを扱うメリット6選
飲食店がドリンクを扱うメリット6選は下記です。
飲食店がドリンクを扱うメリット6選
- 売上アップ
- 利益アップ
- 原価率が低い
- ロスがない
- 消費期限が長い
- 人件費がかからない
1.売上アップ
ドリンクは売上アップにつながります。
単品でもいいですが飲み放題を検討してみるのもいいですよ。
飲み放題をすると原価割れするんじゃない?って思うかもです。飲み放題は原価割れしませんよ。
1人が飲む量はたいだい4、5杯ですからね。
飲み放題で出てくるドリンクの種類と原価は下記の通りです。
飲み放題メニュー一例
- 生ビール:200円
- サワー:50円
- ハイボール:80円
- 焼酎:50円
- カクテル:80円
お店の原価率が30%で飲み放題の原価が460円なら飲み放題の価格を1,533円以上にすれば原価割れしませんよ。
ドリンクを使って売上を伸ばしましょう。
2.利益アップ
ドリンクは利益アップに貢献します。
ドリンクメニューを入れることで売上アップにつながることは先ほどご紹介しました。
売上アップになるのであればもちろん利益にも貢献してくれます。
フードよりもドリンクは原価率が低いですからね。
3.原価率が低い
ドリンクは原価率が低いです。
お店の原価率の目安が30%に対し、ドリンクの原価率の平均が25%です。
飲食店では原価特にフードの管理は大変です。
原価が低くて取り扱いやすいドリンクは飲食店にはありがたいですね。
4.ロスがない
ドリンクはロスがありません。
フードはロスに気をつける必要があるのですが、ドリンクはロスがないので安心ですね。
とはいえドリンクにも消費期限があるので都度確認は必要ですよ。
フードのロスについてくわしく知りたい方は下記の記事で解説していますので気になる方はご覧ください。
飲食店のロスの原因と対策を解説【ロス管理ができると利益が増えます】を読む
5.消費期限が長い
ドリンクは消費期限が長いです。
フードは仕込み済みなら2、3日でロスになりますよね。
ドリンクは数ヶ月持ちます。
消費期限が長いこともドリンクのメリットですね。
6.人件費がかからない
ドリンクは人件費がかかりません。
とはいえ全くかからないというわけではありません。
フードと比較するとかかりません。しかもほとんど指導をする必要もありません。
フードは食材の仕込みから肉や魚のさばき方や調理にある程度の技術が必要で指導も必要です。
ドリンクは注ぐだけでOKです。
飲食店がドリンクを扱うときに気をつけること
飲食店がドリンクを扱うのは有効ですが、気をつけることがあります。
ドリンクを扱うときに気をつけることは下記です。
ドリンクを扱うときの注意点
- ドリンクだけで長い時間滞在
- ドリンクだけのお客さんが滞在すると新規のお客さんは入れられない
ドリンクだけで長い時間滞在
注文してくれるのはありがたいですが、ドリンク1杯で長い時間滞在されても困りますよね。
長い時間滞在するお客さんで席が埋まれば新しいお客さんを入れることができなくなります。
ドリンクだけのお客さんで席が埋まると新規のお客さんは入れられない
来店してくれるのはありがたいですが、とはいえドリンクだけで長い時間滞在されてもと思うかもです。
ドリンクだけのお客さんで席が埋まれば新規のお客さんは入れられないですよね。
ということは売上を逃すということです。
お店にとっては大きな損失になります。
下記の記事で長い時間滞在するお客さんへの対応方法をくわしく解説していますので気になる方はご覧ください。
飲食店で早く帰って欲しい客の特徴9選を元店長が解説しますを読む
飲食店のドリンクの原価率ってどれくらい?
飲食店はドリンクを扱いましょう。
飲食店のドリンクの原価率はフードよりも低いですよ。
ドリンクの原価率
ドリンクの原価は下記の通りです。
ドリンクの種類 | 原価 | 原価率 |
ワイン | 150〜250円 | 30〜50% |
日本酒 | 750〜1,250円 | 30〜50% |
焼酎(ロックグラス) | 50円 | 25〜40% |
生ビール(中ジョッキ) | 200円 | 30% |
テキーラ | 200〜400円 | 10〜20% |
カクテル | 80円 | 16% |
サワー(中ジョッキ) | 50円 | 10% |
ハイボール(中ジョッキ) | 80円 | 10% |
ソフトドリンク | 30円 | 10% |
ウーロンハイ | 30円 | 8% |
コーヒー | 15円 | 6% |
ワインや日本酒はドリンクの中でも原価率は高いです。
生ビールも30%です。
ハイボールやソフトドリンクなら10%と低いです。
ドリンクの原価率の平均は25%です。
フードの原価率
フードの原価率も見てみましょう。
原価が高いフード例は下記です。
原価 | 原価率 | |
刺身盛り合わせ | 560円 | 56% |
うにの寿司 | 85円 | 85% |
いくらの寿司 | 70円 | 70% |
ハンバーガー | 50円 | 50% |
原価率の高い商品ばかりではお店も苦しくなります。
なので原価の低い商品といっしょに注文してもらうことで原価率は30%にしています。
下記は原価が低いフード例です。
原価 | 原価率 | |
餃子 | 70円 | 24% |
たこ焼き | 80円 | 23% |
焼き鳥(ネギマ) | 60円 | 21% |
焼き鳥(つくね) | 50円 | 18% |
ペペロンチーノ | 75円 | 14% |
枝豆 | 35円 | 7% |
商品によって原価率が高いものと低いものがあります。
原価率が高い商品ばかり出るとお店の利益は苦しくなります。
コースメニューや飲み放題には原価率の高い商品と低い商品を入れてバランスよく出す工夫が大切ですね。
飲食店のフードとドリンクのバランスはどれくらい?
業態によってフードとドリンクのバランスは違います。
各業態ごとのフードとドリンクの比率
各業態のフードとドリンクの比率は下記です。
業態 | フード比率 | ドリンク比率 |
レストラン | 80% | 20% |
居酒屋 | 60% | 40% |
カフェ | 15% | 85% |
レストラン
レストランはフード比率が高いです。
レストランは食事をする場なのでフード比率が高いですね。
原価率を抑えるポイントはドリンクの比率をどれくらいまで上げられるかです。
居酒屋
居酒屋はレストランに比べるとドリンク比率は高いです。
居酒屋の取り扱い商品の中で生ビールや刺身は原価率が高いです。
原価率の低いサワーなどをいかに注文してもらうかが原価率を抑えるポイントですよ。
カフェ
カフェはドリンク比率が85%とほとんどドリンクといってもいいくらいです。
カフェの主力といえばコーヒーですがコーヒーの原価率は低いです。
ただカフェは長い時間滞在するお客さんもいるので回転率やテイクアウト利用なども考えて営業することが大切です。
各業態の目安の原価率
各業態の原価目安は下記です。
業態 | 目安の原価率 |
レストラン | 25〜29% |
居酒屋 | 28〜35% |
カフェ | 25〜36% |
目安の原価率はフードとドリンクを足したものです。
目安の原価率に収めることで利益が出やすいということです。
原価の改善策
ドリンクは利益に貢献するけど経費も気になりますよね。
原価率を改善する方法をご紹介します。
原価率を改善するポイントは下記です。
飲食店の原価率を改善するポイント
- 在庫管理
- ロスを減らす
- 歩留まり
- 検量
- 棚卸し
- ロスが出ない商品作り
原価率を改善する最大のポイントは棚卸しです。
毎月月末に棚卸しをしていて原価率が悪いのであれば棚卸しをする回数を増やす必要があります。
棚卸しをすればどこに問題があるか分かりますからね。
日曜日の営業終わってからなのでメチャメチャ大変でした。
原価が改善できればお店の利益に大きなインパクトがあります。
まずはできていない点1つずつ改善していきましょう。
1つできればもう1つと改善していきば原価は改善できますよ。
原価の改善方法については下記の記事でくわしく解説していますので気になる方はご覧ください。
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