飲食店でネット通販を始める方法を知りたいな
こんなお悩みにお答えします。
この記事の内容
- 飲食店でネット通販を始めるときに許可っているの?
- 飲食店でネット通販を始める4つの手順
この記事の内容
ぼくのこれまでの経験も交えて解説します。
この記事では飲食店でネット通販を始めるときの許可が必要なのかについて解説します。
飲食店でネット通販を始める手順についても解説しますので、この記事を参考にネット通販を始めることができます。
ネット通販ができれば、お店の販路が広がり売上アップに貢献できますね。
この記事は3分でサクッと読むことができます。
飲食店でネット通販を始めるときに許可っているの?
飲食店でネット通販を始めるときには保健所の許可が必要です。
許可とは製造許可証です。
もし初めて飲食店を始めるのなら食品衛生責任者の資格も必要です。
製造許可証をもらうにはキッチンを分ける必要があります。
飲食店営業許可証ではネット通販はできませんよ。
ネット通販に許可が必要な業種
ネット通販をするのに許可が必要なのは下記の業種です。
出典 営業許可の現状について(厚生労働省医薬・生活衛生局)より
これらの商品でネット通販を始めるときは保健所の許可が必要になりますよ。
ネット通販に許可がいらないケースもある
ネット通販をするのに許可が必要なケースもあります。
仕入れた商品をそのまま販売するときは許可が入りません。
ただし仕入れた商品を小分けにしたり別の袋に詰めなおしたりするときは許可が必要です。
許可が必要ないこともありますので管轄の保健所で確認しましょう。
保健所への許可申請の流れ
保健所への許可申請の流れは下記です。
許可申請の流れ
- 事前相談
- 営業許可申請(書類の提出)
- 検査の打ち合わせ
- 検査
- 営業開始
1.事前相談
施設工事をする前に図面(キッチンを新たに作る図面)を持って保健所へ相談へ行きましょう。
ネット通販を始めるのは別にキッチンを用意する必要があるからです。
2.営業許可申請
施設完成10日前くらいに書類を保健所へ提出しましょう。
提出書類は下記です。
営業許可に必要な書類一覧
- 営業許可申請書
- 営業設備の大要・配置図(2通)
- 許可申請手数料
- 登記事項証明書(法人のみ)
- 水質検査成績書(水を使う場合のみ)
- 食品衛生責任者証
3.検査の打ち合わせ
保健所の担当者と検査日程の調整をしましょう。
4.検査
検査し営業許可証の交付を受け取りましょう。
5.営業開始
営業を開始するときは食品衛生責任者の名札(たて20㎝以上×横10㎝以上)を店内に掲示しましょう。
テイクアウトとデリバリーなら新たに許可は必要ない
ネット通販を始めるには時間やお金がかかります。
テイクアウトやデリバリーなら新たに許可は必要ありません。
テイクアウト
テイクアウトなら商品を入れる容器と割りばしがあれば今すぐにでも始められます。
テイクアウトを始める方法については下記の記事で解説していますので気になる方はどうぞ。
≫ 飲食店でテイクアウトを始めるのに許可は必要?【元店長が解説】
デリバリー
デリバリーを始めるならUber Eatsや出前館に登録しましょう。
自店でデリバリーを始めるにはデメリットが多いです。
自店デリバリーのデメリット
- バイクの購入、メンテナンス、保険加入
- 配達エリアを選定
- デリバリーができる人員を採用
- 事故発生、事故処理
1からデリバリーをあなたのお店で行うにはデメリットが多いです。
まずバイクを購入しその後メンテナンスが必要です。
デリバリーをする人員を用意する必要があり、教育も行う必要があります。
一番やっかいなのが事故です。
事故が発生すればお店の営業をほおっておいて現場に行かなければなりません。
一度事故を起こした者は再度事故を起こす可能性が高いです。
営業を行う以外にかなり気を使うことが増えます。
そんな心配をするなら手数料を払ってもUber Eatsや出前館に登録する方がいいですよ。
飲食店でネット通販を始める4つの手順
飲食店でネット通販を始める4つの手順は下記です。
飲食店でネット通販を始める4つの手順
- ネット通販で販売する商品を決める
- 保健所で許可をもらう
- 販売するサイトを決める
- ネット通販を始めるときの注意点
ひとつずつ解説しますね。
1.ネット通販で販売する商品を決める
まずはネット通販で販売する商品を決めましょう。
ネット通販で販売する商品
- お店で作った商品
- お店で使っている食材や調味料
お店で作った商品
たとえばお店のキッチンで作ったケーキや焼菓子・パンなどがこれにあたります。
お菓子類を製造・販売するには、飲食店営業許可に加えて、「菓子製造業」の許可が必要になります。
コロッケなどの総菜を販売する場合は「そうざい製造業」の許可が必要になります。
お店で使っている食材や調理料
自家農園の野菜が自慢だったり、調味料にこだわりを持っているなら食材そのものを販売するのもありですよ。
自家農園から野菜や果物を直送する場合や他社から仕入れた加工食品をそのまま販売する場合は新たな許可は必要ありませんよ。
とはいえ野菜や果物は配送中に傷みやすいため、お客さんとのトラブルになることもあります。
販売する商品によっては「店舗用」と「ネット通販用」でキッチンを分けなければならないとする自治体もあります。
キッチンが同じ店内にあればOKである場合も多いので保健所に問い合わせて確認してくださいね。
2.保健所で許可をもらう
ネット通販で販売する商品が決まったら保健所で許可をもらおう
- ネット通販許可: 製造許可証が必要
- 商品: 検査が必要
- 冷蔵・冷凍商品: 免許が必要
上記のような許可が必要です。
許可申請には下記の必要書類を提出しましょう。
営業許可に必要な書類一覧
- 営業許可申請書
- 営業設備の大要・配置図(2通)
- 許可申請手数料
- 登記事項証明書(法人のみ)
- 水質検査成績書(水を使う場合のみ)
- 食品衛生責任者証
実際に必要な書類は管轄の保健所で違うので申請する前に確認しましょうね。
3.販売サイトを決める
許可が降りたら販売するサイトを決めましょう。
販売サイト
- 自社サイト
- ESサイト(Amazonや楽天など)
自社サイト
あなたのお店のHPを作ってネット通販を始めましょう。
自社の販売サイト
- 自社HP
- BASE
- Shopify
●自社サイトの作成を依頼する
あなたのお店独自のHPを作ってみましょう。
とはいえなかなか自分でHPを作るの大変ですよね。
あなたのお店独自のHPが欲しいときは依頼しましょう。
●BASE
かんたんにあなたのお店のHPを作ることができるサービスがあります。
それがBASEです。
BASEは無料で始めることができますよ。
●Shopify
ShopifyもBASEと同じようにかんたんにHPを作ることができるサービスです。
ShopifyはBASEと違って月々3,000円からの費用が必要です。
ESサイトへ登録
Amazonや楽天などのECサイトへ登録しましょう。
Amazonや楽天は多くの人が使っているサイトなので自社HPよりアクセスが集まりますからね。
ただ自社サイトを作るよりも費用がかかります。
初期費用 | 60,000円 |
月額出店料 | 39,800円から |
システム利用料 | 2%から |
契約期間 | 3ヶ月から1年間 |
決済手数料 | 月間決済高の2.5%〜3.5% |
かかる費用 | 40,000円から1,200,000円 |
4.ネット通販を始めるときの注意点
ネット通販を始めるときの注意点は下記です。
ネット通販を始めるときの注意点
- 賞味期限などの食品表示(アレルギー・カロリー)が必要
- 梱包や配送にも費用がかかる
- 特定商取引法について理解する
- 商品の説明書きの作成
賞味期限などの食品表示が必要
食品をネット通販で販売するときは食品表示が必ず必要です。
加工食品や生鮮食品、添加物を販売するときは食品表示基準が適用されるのでパッケージやラベルに食品表示をしなければなりませんからね。
加工食品についてはアレルギー表示・消費期限・保存方法の3項目は必ず表示させなければいけませんよ。
●アレルギー表示
たとえば加工品のマヨネーズの場合はアレルゲンの表示は下記のように表示します。
アレルゲン表示 (例)マヨネーズ(卵を含む)
- 消費期限
- 開封後○日間
- 保存方法
- 要冷蔵
くわしくは下記をご覧くださいね。
●カロリー表示
食品の栄養表示は加工食品や添加物に関しては以下5つの栄養成分表示が必す必要です。
ただし業務用は任意となります。
カロリー表示
- カロリー(熱量)
- たんぱく質
- 脂質
- 炭水化物
- ナトリウム(食塩相当量で記載)
梱包や配送に費用がかかる
製造・加工した食品は梱包して配送する必要があります。
配送料も原価として計算する必要がありますね。
商品のサイズや配送先、配送のサービス内容などによって配送料が違うのでいくつかの業者を確認することが大切です。
日本郵便(チルドゆうパック) | 1,195円から |
ヤマト運輸(クール宅急便) | 1,260円から |
佐川急便(飛脚クール便) | 1,155円から |
特定商取引について理解する
ネット通販をするにあたって特定商取引法について理解しておきましょう。
特定商取引法とは通信販売などのトラブルから消費者を守るために事業者に対して定められた法律です。
ネット通販の商品は手元に届くまでお客さんは商品の状態を確認できません。
そのためネット通販特有のトラブルが起こることがありますからね。
●特定商取引の記載事項
特定商取引法に基づく記載事項は下記です。
分類 | 内容 |
区分 | 会社名か個人名 |
事業者の名称 | 運営責任者の名前か会社名 |
所在地 | 住所を記載 |
連絡先 | 電話番号 |
営業時間・定休日 | 営業時間・定休日 |
販売価格について | 送料を含む・地域によって送料が違うなど |
代金の支払い方法と時期 | 支払い方法と支払い発生のタイミング |
役務または商品の引渡時期 | 注文を受けてから5日いないに発送しますなど |
返品についての特約に関する事項 | 商品に欠陥がある場合を除き基本的に返品には応じませんなど |
商品の説明がきの作成
商品の説明がきを商品といっしょに送りましょう。
食品をネット通販で販売する場合に実際の調理はお客さんがおこないますからね。
商品だけ送っても実際にどうやって調理すればいいのかわからないとお客さんが困ることがあるかもしれませんよね。
もっと言えば食品を使ったおいしい食べ方やアレンジメニューなどがあるとお客さんから喜ばれますよ。
まとめ: ネット通販を始めて売上を伸ばしましょう
今回はネット通販をするのは許可が必要なのかとネット通販の始め方について解説しました。
ネット通販を始めるには保健所の許可が必要です。
ネット通販を始める手順は下記です。
ネット通販を始める手順
- 販売する商品を決める
- 保健所に許可をもらう
- 販売サイトを決める
- 販売を始める注意点を確認する
ネット通販を始めると新しいお客さんを獲得することができます。
また今まであなたのお店を知らなかったお客さんにあなたのお店と商品を届けることができますよ。
ネット通販は届くまで内容を確認できない不安こそありますが、商品が届くまでのドキドキ感や開封するときのワクワク感は楽しくてお客さんにとって魅力的なものですよ。
今回は以上です。